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矢吹太寛(東海大札幌高・投手) 制球力抜群の144キロ左腕「負けないピッチャーになって、日本一になりたい」

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細身ながら、体の芯が強い。チーム内にはライバルがおり、お互い切磋琢磨して成長してきた。昨秋の全道大会優勝。今春のセンバツ出場は当確(選抜選考委員会は1月24日)の立場であり、将来性の高い左腕として注目を浴びるはずだ。
取材・文=大平明 写真=田中慎一郎

広島商高との明治神宮大会2回戦では自己最速を更新する144キロを計測。この冬場を経て、さらなる成長が期待される


マルチにこなせる主戦


「目の前の1勝にこだわっているので、全国大会で1勝することができてうれしいです」。矢吹太寛は左腕から投じるキレのあるストレートと変化球のコンビネーションが武器だ。昨年11月に行われた明治神宮大会1回戦(対大垣日大高)で先発し、4回4安打無失点に抑え、チームの勝利に貢献した。1回は一死からヒットを打たれたが次打者はインローの変化球を見せた後、外角寄り高めの真っすぐでセカンドゴロに打ち取り併殺。4回は一死からアウトローのボール球のチェンジアップを振らせて三振を奪うと、続く打者はファウルで粘られたが2球ストレートの後にカーブでタイミングを狂わせ、2者連続の空振り三振に斬った。

「緊張することなく、いつもどおりを実践できて良かったです。テンポ良く投げることを意識し、カーブ、スライダーがよく決まっていたので緩急をつけることができ、ストレートが生きました」

 5回からはレフトの守備に就いたが「投手から外野へ下がっても『いつでもマウンドへ戻れるぞ』というつもりでいます」と気持ちを切らすことはなく、実際に秋季北海道大会決勝(対北海高)では先発して5回3安打無失点に抑えたあと、一旦、レフトに入り、9回から再び投手として起用されると、相手打線を三者凡退に仕留めて胴上げ投手となっている。広島商高との明治神宮大会2回戦は7回から救援すると、昨年9月にマークしたばかりの自己最速を1キロ更新する144キロを計測。質の良い真っすぐを投げるために、フォームを改善しているという。

「下半身の使い方を見直しました。軸足でしっかりと立って・・・

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