大学4年時、大商大の同級生投手2人がともにドラフト2位指名された。自身はプロ志望届の提出を見送り、仲間の歓喜をすぐそばで見守った。社会人での成長を誓い、順調にステップアップしている。 取材・文=小中翔太 写真=牛島寿人 
昨年11月、日本製鉄東海REXとの社会人日本選手権1回戦。9回裏から救援し、一死から1安打を許すも後続2人を抑えて1対0で逃げ切った
指揮官絶賛の度胸
2024年の都市対抗王者・三菱重工Eastの強力投手陣の中でも、球の強さはピカイチ。
野中太陽は入社1年目からズシリと重いストレートで存在感を示した。
2大大会初登板は日本製鉄東海REXとの日本選手権1回戦。1対0という緊迫した展開で迎えた9回裏だった。
「先輩方がゼロで抑えてくれたので絶対、1点もやらないぞという気持ちで(マウンドに)上がりました。めちゃくちゃ緊張しました。『9回行くぞ!』と言われていて待っている間も緊張して、マウンドに上がったらもっと緊張したので、先輩たちはすごいなと思いました」
先頭打者には2ボールとカウントを悪くしてしまったが、焦りはなかったという。「ちゃんとストライクゾーン内で暴れてくれて、変化球も何球か浮いたのがあったんですが、試合の中で修正できました」。
走者一人を背負ったものの、無失点に抑え、逃げ切りに成功。チームの勝利に貢献した。送り出した佐伯功監督は言う。
「非常に良い経験になったと思います。夏以降の成長がグッときたのでチャンスをつかんでほしいという思いで期待はしていました。よく抑えてくれました、あの場面を。しんどかったと思います。球威があって真っすぐで空振りを取れますし、まだまだ伸びる投手だと思います」
野中は大学時代に肩を痛めた影響で・・・
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