東海大相模高時代から定評のあった鉄壁の守備力は、大学3年でさらに磨きがかかっている。シュアな打撃も持ち味であり、チームのピースとして欠かせない。昨秋は5位に低迷したチームを今春、名門復活へ導く。 取材・文=大平明 
高校時代に続いて主将の大役。愛着のあるタテジマに誇りを持っている[写真提供=東海大学野球部]
元プロが認める実力
攻守走がそろった遊撃手である。小気味の良い俊敏な動きから送球まで、流れるようにスムーズな守備力に定評がある。「スピードを生かした守備が自分の持ち味。ポジションはやや深めにとっているので打球に素早く反応して、できるだけ前へ出て捕るようにしています。グラブから素手への握り替えも得意ですし、ボールを処理するまでの速さは意識しています」。小学校高学年のころからほぼショートを守り続けているだけにポジションへのこだわりもある。
「ずっとショートなので『ショートで勝負したい』という気持ちがあります。相手打者や球種によって守備位置を変えて、その読みが当たったときや球際の強さを見せたプレーでアウトにできたときはやっぱり楽しいです」
元プロでNPBスカウト歴が長く、昨春から母校を指揮する長谷川国利監督も「一歩目が速く、抜けたと思った打球もキャッチしている。守備範囲が広い」と高い評価を与えている。
東海大相模高に入学したのは、純粋なあこがれからだった。「2015年夏の甲子園優勝を見て、相模ブルーのタテジマがカッコいいと思いました」。1年夏に背番号17でベンチ入りを果たすと、秋には遊撃のレギュラーに。3年時には主将となり、センバツで同校3度目の優勝。しかし、大塚は急性胃腸炎のため、準々決勝以降を無念の欠場、ベンチ外となった。
「最後までグラウンドに立っていることができず、優勝したのに、その輪の中に入れなかったのは悔しかったです」
形よりも振る力
無念を晴らすべく臨んだ夏の神奈川大会はベスト8まで勝ち上がったものの・・・
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