あのころの努力と苦悩があったから今の自分がいる。崖っぷちから勝ち取ったプロの舞台。2年目ながら主将を務め、積極果敢なプレーでナインを鼓舞する27歳は、“本物の技術”を身に付けるべく、全力でグラウンドを駆け回る。 文=米虫紀子 写真=石井愛子、BBM 
ヘッドスライディングをはじめ、果敢な走塁も福田周平の魅力の一つだ
自分に合った場所を求めて
今季、
オリックスは4月下旬から最下位を抜け出せずにいる。ただ、不思議とチームに沈んだ雰囲気がない。
山岡泰輔や
山本由伸、
榊原翼、
田嶋大樹、K-鈴木といった若い投手陣が目覚ましい活躍を見せ、近い将来の投手王国を予感させていることが、その一因だろう。
さらに、打線の斬り込み隊長で、主将でもある福田周平が、どんなときもファイティングポーズを崩さないことも、チームの空気を淀(よど)ませない要因の一つではないだろうか。
負けても、ミスをしても、福田は攻め続ける。しぶとく粘って塁に出れば、果敢に盗塁を仕掛けてチャンスを広げていく。
7月6日の
ソフトバンク戦(ほっと神戸)では、5対6で迎えた8回二死の場面で、頭部に死球を受けた。衝撃でヘルメットは飛び、福田は呆然と立ち尽くした。しかし、ベンチ裏で治療を受け、グラウンドに戻ると・・・
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