野手としてバットを握り直したとき感じた、“野球の楽しさ”が忘れられない。いくつになっても白球を夢中で追いかけてしまうのは常に新しい発見と進化を感じているからだ。 文=菊田康彦(スポーツライター) 写真=桜井ひとし、BBM 悔いの残る1年
「ものすごく悔しいシーズンでした」 プロ18年目、投手から野手に転向して11年目のシーズンを、
雄平はそう振り返る。
「体はすごく元気だったんですけどね。春先はオープン戦で結果が出ず、試行錯誤をしながらやっていたんですけど……」 「キャリアハイ」を目標に掲げて臨んだ2020年。オープン戦では思うようには調子が上がらず、12試合の出場で打率.100と苦しんだ。
「その後、コロナの影響で試合がストップしたじゃないですか。試合ができないのは残念だったんですけど、僕の中ではもう一度、調整し直せる時間が与えられたと、とらえていました」 本来なら3月20日に幕を開けるはずだった20年シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大幅に延期。その間に調子を上げるべく自主練習などで調整を続け、6月19日の開幕を迎えた。
本拠地の神宮球場で行われた
中日との開幕戦。「六番・右翼」でスタメンに名を連ねると・・・
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