オレの新人王獲得は紆余曲折あったんや

高山は新人王にふさわしい活躍やったし、134試合で136安打、打率.275は新人としては立派やった/写真=BBM
もう忘れられているのかなあ……。そら、あれから36年も経っているんやからね。オレ、実は新人王になっているんよ(ハイ、これプチ自慢)。1980年、セ・リーグはオレで、パ・リーグは
日本ハムの
木田勇さん。ともにドラフト1位で入団して、それなりの成績を残したわけよ(オレは108試合で109安打、18本塁打、54打点、打率.290。木田さんはホンマ、すごかった。40試合登板で22勝8敗4セーブ、防御率2.28)。
オレはドラフト会議で6球団競合になって、
阪神に引き当てられた。年が明け、1980年、合同自主トレに参加。いきなり考えさせられた。とにかく、すごい選手ばかりで、とにかく圧倒された。そらそうやろ。
掛布雅之(現二軍監督)さん、
真弓明信さん、
藤田平さん、
若菜嘉晴さん、
竹之内雅史さんやで。投手も
江本孟紀さんを筆頭に猛者ばかり。こりゃ、えらいところにきた……と思ったもんね。逆にこれだけのメンバーがいるのに、なんで優勝でけへんのか、とも感じたわ。
そういうインパクトのある初日を終え、キャンプに入る。監督は外国人の
ブレイザーよ。オレは通訳を通して、いきなり告げられたわけよ。
「ルーキーは基本、最初からは使わない。これはメジャーの常識」とな。エッと思ったわ。力があればベテランもルーキーも同じやないか。どうして最初から決められるのか。ホンマ、いきなりガツンとやられたわけよね。
それがキャンプの練習でも出る。オレは三塁手やったけど、そこにはカケさんがいる。ショートは真弓さんやし、二塁は
中村勝広さん、
榊原良行さん。ということは……と考えていたら、ブレイザーからある日・・・
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