
今春に沖縄で戸郷を見たときに、原監督が期待する理由が少し分かった。結果もまた7勝とチームをけん引しており、優勝すれば間違いなく新人王やろ。在京の記者も多いしな/写真=BBM
頂点を極めた後にくる反動。広島もそれにあたるのか……
今週のテーマに入る前に、気になることをひとつ、触れておきたい。
巨人独走のセ・リーグで、下位にもがく
広島のことである。9月11日からの甲子園での
阪神3連戦。まったくいいところがなく3連敗……。これで借金が2ケタにまで乗ってしまった。
あの広島が……という思いだ。3連覇したあの強いカープはどこに行ったのだ。何か35年前の阪神の姿がダブるんよね。頂点を極めたあとに襲ってくる反動。それをまともに受けている、という感じなんよ。タイガースもそうやった。チームの形を整えて、準備ができたところで1985年の日本一。ところがここからキツかった。坂道を転げ落ちるようにチームはバラバラになり、下位に低迷するようになり元に戻ることはなかった。「天」から「地」へ。広島はこれと同じ道を歩んでいる。
スキのないチームに、スキが生じる。確かに黒田(
黒田博樹)、新井(
新井貴浩)という投打の軸が抜けたこともあったが……それにしても、この変わり様には驚いてしまうわ。一度崩れ始めたチームを立て直すのがこれほど難しいことなのか。広島を見ていると、野球の怖さをあらためて感じるのである。
さて、ここからが今週のテーマ。「新人王争い」について、である。凋落の広島に触れたが、その中にあって、ルーキー・森下(
森下暢仁)がキラリと光るピッチングを続けている。オレは開幕前、セ・リーグの新人王の大本命に、この森下を挙げた。さらに言うと、昨年のドラフト会議、もし指名するなら……と聞かれ、・・・
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