
スイングに力感がなくなり、スムーズな動きになった佐藤輝。この先、さらに打ちそうな予感がしているよ[写真=佐藤真一]
他力本願ではなく自ら巨人&ヤクルトをたたけ
8月も中旬、いよいよ勝負の2カ月に入る。雨が多い今年、コンデションの維持が大変だが、すべてを乗り切ったチームが頂点に立つ。総合力というのかな。長いシーズンは底力がないと勝ち切れない。だから価値があるのだ。
シーズンも残り50試合ほどになって「ここから
阪神が逃げ切れるかどうか。過去の経験を踏まえて、あらためて、ポイントを挙げてください」と、担当のS君から指示が届いた。そういえば今シーズン、ホンマに「あの時」のことをよく聞かれる。いまから13年も前のことなんやけど、やっぱりインパクトが強かったんやろね。優勝を逃したのだが、その逃し方が強烈やったからな。2008年シーズンで、V逸の監督はオレですわ。そんなオレにポイントを聞く? 思い出したくもないことなんやけどな。
あのシーズンも今年と同じオリンピックイヤーやった。まあ不思議な巡りあわせといえるが、当時は五輪中の休止はなかった。その間、五輪メンバーを抜きにして戦ったわけで、阪神からは
藤川球児、矢野(
矢野燿大現監督)、新井(
新井貴浩)の3人が選ばれていた。そら、チームにとっては痛いわ。クローザーと守りの要、それにクリーンアップのバッターが抜けたんやからね。でもオレは普通に戦えば優勝できると感じていた。貯金の数からいっても、その先、5割のペースでいけば逃げ切れる。そう判断していた。
実際、そのペースは守ったんよ。ところが・・・
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