最下位からの優勝はやはり予想できなかった

　2021年最後のコラムになります。ホンマ、時の流れは速い。アッという間に過ぎていき、原稿を書いている時点で、激動の21年は残りわずか。読者の皆さんには感謝、そして素晴らしい22年が訪れますように……と祈っております。本当にこの1年もありがとうございました。

　というわけで、21年の締めくくりはどうする？　と考えたんやけど、やはり最も印象に残った「そらそうよ、重大ニュース」を書くことにした。いろいろなことが起きた21年シーズン。コロナ禍という特別な1年となり、逆に思い出深いものになった中、オレはセ・パの優勝チームが、前年の最下位だった……という超波乱をトップに挙げる。こういうことが現実に起きる。これぞプロ野球よ。これがあるから面白い。そんなワクワク感を与えてくれたヤクルト、オリックスに拍手を送る。

　そもそもこの両チームを戦前、優勝候補に挙げた人がいましたか？　オレもホンマ、ノーマークやった。ヤクルトに至っては、最下位と予想。でもね、試合を重ね、チームとして経験を積み、若い選手が着実に伸びていく姿をしっかりと見させてもらいました。さらに新外国人の存在よ。主役ではない。あくまで脇役の外国人だったが、それに徹してサンタナ、オスナは貢献した。日本人打者の軸があり、外国人が脇を固めて、形を整えた。これがヤクルトの強みとオレは振り返る。

　投手陣はやはり若い選手の急激な伸びが印象的やった。奥川(奥川恭伸)、高橋(高橋奎二)に・・・