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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「今週のテーマは角度を変えて人生のターニングポイント 阪神では前川と木浪に注目よ 彼らも連覇のカギを握ってる」

 

まずは自分の打撃を見つけて安定させることが前川のやるべきことよ。今年は野球人生の分岐点になるかもしれんよ[写真=宮原和也]


聞くものすべてを取り入れて前川はおかしくなったかも


 このコラムを書いているのが1月の中旬。ということはキャンプインまであと2週間だ。時の流れはホンマに早いよね。

 もちろん今年もオレは沖縄キャンプに入る。すでに日程も決まった。前半に1度。後半に1度。2回の沖縄入りで、タイガースの仕上がりをじっくりと見させてもらう。

 キャンプ直前で選手は「いよいよ」と気持ちを高めていると思う。この空気感がいいのよね。緊張感と高揚感……、今年もやるぞって気持ちが自然に沸く。これは選手もコーチも監督も同じよ。もちろん球団としてもそう。そういう一体感というのかな。それが生まれ、スタートするのがキャンプということなんよ。

 さあ2026年のキャンプの見どころは? と週ベ編集担当のS君からの連絡があった。「佐藤輝、森下の仕上がり?」「才木、村上の出来は?」「ポジションはどうなる?」。S君はこう並べてきたが、オレは少し違った角度からキャンプを追いたいと思っている。

「野球人生のターニングポイント」

 そうなるのではないか、と考える選手がいる。その筆頭が前川(前川右京)よ。昨年、オレは前川の飛躍を期待し、可能性は十分にあると思っていた。ところがシーズンが始まると、まったく結果が伴わない。そらそうよ。見るたびに打撃フォームが変わっているんやから。

 オレは前川にタイミングの取り方を伝えたことがある。ほかにもいろいろなアドバイスを受けたんやろな。聞くものすべて取り入れようとしたのか、それがバッティングフォームのバラつきに出ていたわ。

 自分のしっかりした考え方というのがないんかな。打撃は大きく狂うと元に戻すには相当な時間がかかる。前川は迷いに迷ってシーズンを終えたんやろね。昨年はうまくいけばレギュラーを獲れるチャンスやっただけに、ベンチの評価は大きく下がったと思うわ。

 だから今年よ。ますます左翼のポジション争いは厳しくなっているけど、まずは打つことでアピールすること。中距離打者として、安定感のあるバッティングを目指す。これができるかどうか。それこそ前川にとって今後を決めるシーズンになると言える。

遊撃手には安定感が必要 木浪がどう巻き返すかやな


 同じような境遇に立つのが木浪(木浪聖也)やろな。昨年は出場機会が激減した。ショートのポジションを争うライバルが増えた。その中で守りも打撃も精彩を欠いた。

 さらに今シーズン、競争は激しくなる。従来のライバルに加え、獲得した新外国人もショートを守れるという。さらに内野を守れるという点においてルーキーの立石(立石正広)の名前も挙がっているとか。

 そこでオレはショートというポジションの難しさを考える。そら簡単に守れて、こなせるポジションやないで。ここを守れるのはホンマに力があって、安定感が求められる。そこを木浪がどう盛り返すか。そこに注目している。実は昨年末、木浪と食事をする機会があってね。そこで今シーズンに向けて、かなりの決意を示していた。本人も分かっているはずよ。今年も昨年のようなら……、そら野球人生の岐路というのか、大事なシーズンになることは間違いない。

オフに木浪と食事をしたけど、今年に懸ける思いも聞いたよ。野球人として大切なシーズンになると思うな[写真=宮原和也]


 昨年ショートを守った小幡(小幡竜平)、熊谷(熊谷敬宥)、新外国人のディベイニー、二軍の若手。年々、競争相手が増えて、厳しい状況になるけど、これはホンマ強いチームの形よ。それに打ち勝ってこそ「阪神のレギュラー」を手に入れることができる。

 前川、そして木浪と岐路に立つ2人がどう巻き返すか。これも連覇には重要なポイントよ。2人の動きをしっかりと見ることにする。

PROFILE
岡田彰布/おかだ・あきのぶ●1957年11月25日生まれ。大阪府出身。北陽高では1年夏の甲子園に出場し、早大では東京六大学リーグ歴代1位の打率(.379)と打点(81)をマーク。80年ドラフト1位で阪神に入団。1年目からレギュラーとして新人王を獲得。21年ぶりのリーグ優勝、日本一を達成した85年は五番打者としてベストナイン、ゴールデン・グラブ賞。94年にオリックスへ移籍し、95年限りで現役引退。通算1639試合、打率.277、247本塁打、836打点。オリックスで2年間指導の後、98年に阪神復帰。二軍監督などを経て、04年から08年まで監督を務め、05年はリーグ優勝に導いた。10年から12年はオリックス監督。22年秋に15年ぶりに阪神の監督に復帰。23年は18年ぶりにリーグ優勝&38年ぶり2度目の日本一に導いた。24年は惜しくもリーグ2位で終わり、契約満了で退任。オーナー付顧問に就任した。
岡田彰布のそらそうよ

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選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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