小さな体をめいっぱい使い、力強い球を投げ込む。昨季は1年目にして一軍デビューを飾ったが、今季はまだ一軍登板がない。山本拓実は、悔しさを胸に進化を続ける。 写真=榎本郁也 
投手/2年目/19歳
ある言葉でハッと目が覚めた。4月16日のウエスタン・リーグ
阪神戦で4回途中5失点でKOされた直後だった。
門倉健二軍投手コーチに「理想が高過ぎる」と指摘された。この一言が、山本を呪縛から解き放ったといってもいいだろう。
「技術がそこまでないのに、全部、コースギリギリにいかないとダメと思っていたんです。キャンプや練習はそういう考えも必要と思うんですが、それを試合にも持ち込んでいました。そればかり求めてしまっていました」
開幕一軍を目指していた今年。同期入団の
石川翔がアピールに成功し、キャンプイン直後に一軍に昇格した。「めちゃめちゃ悔しかったです。それからは逆転開幕一軍を目指していましたが、調子を崩してしまった」。結果を求めるあまり、過剰にコースばかりを狙い、そして自滅していった。
門倉コーチの助言後、一軍投手の・・・
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