昨秋の一軍キャンプに招集され、ウインター・リーグにも選出。大きな期待を寄せられ、経験を積んだからこそ危機感も覚える20歳が攻守の課題と向き合い、支配下登録、そして一軍出場を目指す。 取材・文=沢井史、写真=佐藤真一 
捕手/育成2年目/20歳
出番のなかったウエスタンの試合後、
稲富宏樹はコーチとマンツーマンで捕球練習を繰り返していた。「今年は後ろに逸らすシーンが昨年の同じ時期に比べて明らかに多い。自分がきちっとした形で入らないと……。今のままではまだまだです」。そう口にした20歳の表情には危機感が漂う。
昨季はオフに台湾のウインター・リーグのメンバーにも選出されて海を越えて野球を勉強。一軍秋季キャンプにも抜てきされ、両手で抱えきれないほどの経験を積んで1年を締めくくった。だが、シーズンの数字を見ると打率は.148、1打点。14試合でマスクをかぶったが「打撃でまったくいいところがなかった」と唇をかむ。原因はタイミングの取り方。ティー打撃から足の上げ方、合わせ方を細かく変えながら模索している最中だ。キャッチングも勉強の日々だが、打つほうにもこだわりを持つ。「“打てるキャッチャー”には、やっぱりあこがれます。守備も打撃も、同じくらい全力でやりたいです」。
昨オフに偶然、室内練習場で居合わせたチームの先輩・
若月健矢から練習で・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン