強気に内角を突いてカウントを有利にしフォークで打者を手玉に取って7月にファーム月間MVP、イースタントップの9勝と快投を続ける。高卒育成4年目右腕の成長を呼んだのは、先輩からの金言だった。 取材・構成=鶴田成秀 写真=菅原淳 
投手/育成4年目/22歳
育成再契約を結んで迎えた4年目の今季、成長した姿を示している。先発ローテとして1完封を含むイースタントップの9勝と安定感が抜群。来季の2ケタ番号も十分に期待させる大胆かつ冷静なマウンドさばきを見せる右腕だが、昨季からの大きな変化は“心”にある。その象徴が飛躍を呼んだフォークだ。 ◎
──ここまで9勝を挙げている投球を見れば、打者の内角を強気に突き、有利なカウントを作っている印象です。
森 特に初球の入りは意識しているんです。入りが甘くいくと、痛打を浴びる可能性も高くなるので。自分のボールを強く投げる。それを意識しているんです。
──「強いボール」は入団時から口にしてきた言葉です。
森 強い球を投げれれば、ファウルも取れるし、空振りも増えてくる。もっと強いボールを投げるために、これからも突き詰めていきたいところです。ただ、強いボールを投げようとは思うけど、思い過ぎると逆に弱くなることもある。だから力み過ぎず、(力を)抜き過ぎず。その力加減が大事なんだな、と感じています。
──先発となれば、強いボールを投げるだけではなく『投げ続けること』も大事になります。長いイニングを投げているからこそ、その考えに辿たどりついたのでは。
森 それはあります。気持ち的に楽にと思ったのは、自分のペースでどんどん投げていけば、もちろん・・・
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