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ファームから熱き魂で挑む! 未来を拓くキラ星たち

西武・上田大河 “獅考力”を備えた新人右腕「『ここで投げてくれ』と求められた役割で投げて、仕事を果たしたい」

 

即戦力右腕として期待され、今年入団したドラフト2位ルーキーだ。1月の新人合同自主トレ中に太ももの張りが出た影響で、キャンプはB班スタートも焦らず練習を積み重ねてきた。リリーフとして二軍では防御率1点台で、一軍でも3試合登板。将来が楽しみな存在である。
取材・構成=小林光男 写真=牛島寿人、桜井ひとし

上田大河[投手/1年目/23歳]


 ストレートが力強く、変化球の質もいい。総合力の高い投手だ。大学4年時に球速低下に悩まされたが、6月7日の阪神戦では150キロをマークした。メンタルが強く、何ごとも前向きに捉える。「獅考力」も抜群で、プロで頭角を現す要素を兼ね備えているのは間違いない。

──フレッシュ球宴出場が決まった際、「入団後、明確な目標を持って練習してきたことで結果も出たと思っています」とコメントしていました。

上田 大学3年時にストレートの球速が152、3キロ出ていたのですが、4年時に最速が148、9キロとなり、平均球速も140キロ台中盤になってしまったんです。プロに入って、まず球速を取り戻すことを課題に挙げました。投手コーチやバイメカ担当の方と以前と何が違うのかを話し合って。胸郭の柔らかさが足りなかったり、体の使い方を考え直したりして、徐々に積み重ねていきました。

──ストレートがしっくりくるようになったのは、いつごろ?

上田 5月終わりのベルーナドームでの試合あたりからです(23日、イースタン・DeNA戦)。平均球速が148、9キロくらいになりました。ストレートの強さにも自信が出てきて、ちょうどそのタイミングで一軍に呼んでもらえました。

──6月4日に出場選手登録され、5日のヤクルト戦(神宮)の8回に一軍初登板となりました。

上田 先頭が球界を代表する打者、村上(村上宗隆)さんでしたが、特に緊張することもなく、初球をカーブでストライクを取れました。結果的に四球になりましたが、インコースの厳しいところにもカットボールを投げ込めて自分の中では「勝負ができた」と。ただ、ストレートを投げなかったことだけは心残りでしたね。

──一死後には武岡龍世選手に2ランを浴びました。

上田 でも、次のオスナは3球三振に仕留めました。ストレート、カットボール、ストレートで。最後は甘かったんですけど(苦笑)、ストライク先行で勝負できました。そこは手応えをつかめましたね。

──6月7、9日には阪神戦で甲子園のマウンドにも上がりました。

上田 楽しかったです。観客が多ければ多いほど燃えるタイプなので。阪神ファンの応援はすごかったですね。でも・・・

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