恵まれた体格に秘められた天性のパワーは浪漫の塊だ。技術面でもフィジカル面でもプロのレベルの高さを実感しながら、目の前の課題を一つひとつクリアすべく、励み続けている。まずはしっかりと土台をつくり上げ、一軍の舞台を目指す。 取材・構成=杉浦多夢 写真=毛受亮介、BBM 投手の変化球のキレ、慣れない二塁守備、対応すべきことは数多いが、ひたむきに野球に取り組む姿勢は誰もが認めるところだ。近い将来、エスコンフィールド北海道で躍動するために、まずは「強い打球」を求めて日々の課題をクリアしていく。 ──高卒1年目のシーズンですが、プロの世界に入って一番の違いはどういった部分ですか。
明瀬 当然ですけどピッチャーの投げるボールは高校時代とはまったく違います。すごいなって思いますね。真っすぐの伸びや速さもそうですけど、変化球がもう全然違う。キュッと曲がるというか、ものすごいですね。ただ、まずは速いボールをしっかりとらえること。スピードには少しずつ慣れてきたんですけど、しっかりコンタクトするということを今は一番に考えています。
──ボールの質以外に実戦の中で感じたことはありますか。
明瀬 バッターを打ち取るのがうまいなと感じます。ここに投げたらこう打ち取ることができる、ということをすごく考えている。ただ投げているのではなくて、1球1球考えているピッチャーが多いです。そこに対しても今は必死に食らいついて、そうしたピッチングに対して慣れていかなければなりません。
──その中で7月10日のイースタン・
ロッテ戦(ロッテ)では左中間へ初本塁打を放ちました。
明瀬 いつもどおりのスイングをすることができて、インコースだったのでうまいこととらえることができました。「ちょうど来た」って感じでした。素直にうれしかったですね。
──次につながる1本だったのでは。
明瀬 次につながるというよりも、ああいう感覚で打てばいいスイングになるのか、という基準になったというか。いいスイングの映像を残すことができたので、ちょっとでもバッティングがおかしくなったりしたときに映像を見返すことで、今はどこが悪いとか確認しながら、修正をしていっています。
──打席の中で一番意識していることは何でしょうか。
明瀬 まずはリ
ラックスして打席に入ることです。油断するとすぐに力んでしまって、上半身や腕に力が入ってしまうし、腕だけでどんどん振ってしまう。技術的な課題は言い始めたらキリがないんですけど、まずは下半身を意識しながら上半身の力を抜くこと。下半身からの力をしっかり伝えながらインパクトを迎えることが一番の課題ですね。
──その上で自分の一番のストロングポイント、売りにしていきたい部分はどんなところでしょうか。
明瀬 やっぱり打球の強さですね。意識しているのもスタンドに入れるとかではなくて、まずは強い打球を打つこと。その結果として長打になればいい。そういったところを伸ばしつつ、課題をしっかり修正していきたいです。
──本塁打へのこだわりは。
明瀬 最初はあったんですけど、こだわっていても出るものではない。とりあえず強い打球が打てるように、中途半端なスイングはしないということです。コーチにも・・・
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