松本秀夫アナウンサーは放送開始から50年を迎えたニッポン放送『ショウアップナイター』の看板アナウンサーの一人。実況アナウンサーとして長きにわたって、様々な名勝負を音でファンに伝えてきた。音だけで球場にいるかのような臨場感を生み出す極意とはいかなるものなのか? 取材・文=佐久間一彦、写真=田中慎一郎 主な職務内容 ◎ナイター中継の実況
◎監督、コーチ、選手の取材と資料づくり
◎解説者の話を引き出す
仕事のモットーは楽しんでもらうこと
ビートルズ日本初公演。『笑点』放送開始。ポッキー発売。日本初のコインランドリー開店……。これらはすべて50年前(1966年)の出来事だ。時を同じくして『ニッポン放送 ショウアップナイター』もスタート。同番組は放送開始以来、50年の長きにわたって、
巨人V9達成や
王貞治のホームラン世界記録、
長嶋茂雄の引退や
イチローのシーズン200安打、そして
大谷翔平の165キロなど、音でプロ野球の楽しさ、素晴らしさを伝えてきた。
そんな『ショウアップナイター』の看板アナウンサーの一人が、30年の実況歴を誇る松本秀夫アナウンサー。この仕事を目指すきっかけは、友人の母親による洗脳(?)だった。
「子どものころから野球が好きで草野球もやっていましたし、見たり聴いたりするのも好きでした。テレビ中継が始まる前や終わった後にはラジオを聴いて、その中でショウアップナイターの関根潤三さんと深澤弘アナウンサーのコンビがテンポもよくて面白いなって思っていました。でも、そのころはまだアナウンサーになろうとは思っていませんでした。 中学、高校と6年間一緒だった友人がいて、当時は携帯電話がなかったので家に電話をしますよね。そのときにいつも彼のお母さんが電話をとって、『松本くんは声の美男子ね』って言うんです。そして『アナウンサーになったほうがいいわよ』と何回も言われていて、それで刷り込まれたような感じです(笑)」 
球場入りすると精力的に監督やコーチ、選手の取材をする
将来はアナウンサーになると決めた松本アナは早稲田大学進学後、放送研究会に入り、卒業後の1985年にニッポン放送に入社。87年に実況アナウンサーとしてデビューした・・・
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