週刊ベースボールONLINE

デーブ大久保 さあ、話しましょう!

デーブ大久保コラム「中田翔の戦線離脱は痛いですが、点を奪うために思案していきます」

 

開幕から打線をけん引してきた中田のケガでの離脱は痛いですが、そこを乗り越え、いかに打線が活発になるかを考えていくだけです[写真=高塩隆]


 しっかりと現実は受け止めています。リーグ最多の18敗を喫しました。5月5日から中日との3連戦(バンテリン)で3連敗。特に土曜、日曜は1点ずつしか奪えないという状況での敗戦でした。

 ただ5日の試合までは5試合連続となる10安打以上は打っています。翌日からの2試合でも先制はしました。しかし、それ以降の追加点が奪えずに連敗。打線の責任は私にありますから、そこは何とかして点を奪いにいく手段を考えていきます。

 もちろん点を奪って試合に勝つことは本当に大事なことです。しかしシーズンは長いので、そこで今だけを切り取っていくのか、それともその先を見越して練習を続けていくのか――。本当に毎回同じことを言っていますが、現在点が奪えないからすぐにアーリーワークを辞めてしまう、というのは違うと思います。まずは練習をやり続けながら、何とか選手たちのコンディションを上げていくようにしていくだけです。

 今の巨人はどうしても打線が打つと、投手陣が打たれてしまい、投手陣が抑えていくと、打線が点を奪えないという悪循環が続いてしまっています。打線がこれだけ点を取ったから、あとは投手陣が抑えてほしい、というものでもなく、野手陣は一貫して点を奪い続けるしかないんです。そこは本当にこれから、どういう形をつくっていくのか、先ほども言いましたが選手たちの疲れ具合を見ながらやっていきます。

 その中で、5月4日のヤクルト戦(東京ドーム)で中田翔が走塁中に肉離れを起こして退場。痛い離脱になってしまいました。少し時間が掛かると思いますが、現有の戦力でやっていくしかありません。

 今回は、今年の巨人打線を支えている翔に焦点を当ててお話をしようと思っていましたが……。翔の打撃で今年目立っていたのは、追い込まれてから右方向へ打つ打撃が増えたことでした。日本ハム時代にはそういう打撃はしていなかった。

 なぜそういう打撃をするようになったのか――。理由は和真(岡本和真)の存在があるからです。日本ハム時代は、翔一人で大きな打球を打たないといけなかった。しかし、巨人には和真という同じ右の大砲がいる。そのためにギアを上げて、無理に大きな打球を打ちにいく必要がなかったんです。

 それが打席での余裕につながっていました。打率も3割に行っていましたし、4月29日の広島戦(東京ドーム)では、「行きます」と言って本当にサヨナラ2ランを放っていました。あのときはコーチながらついつい気持ちが出てホームまで出て行っていました。

 そういう打撃のいい状態が続いていたので、今年はタイトルも狙えるなと思っていましたし、それが和真にもいい影響を与えるかもしれないと思っていましたが……。起こってしまったことは取り返しがつかないですから、ここからは翔を脅かす打者が出てきてほしいと思います。そうなれば復帰したときに層が厚くなっています。

PROFILE
大久保博元/おおくぼ・ひろもと●1967年2月1日生まれ。茨城県出身。水戸商高から85年ドラフト1位で西武に入団。トレードで巨人入りした92年に15本塁打。95年現役引退。野球解説者やタレントを経て、2008年に西武コーチに就任し日本一に貢献。12年からは楽天打撃コーチ、二軍監督を経て15年に一軍監督に就任した。15年限りで辞任し、16年から野球解説者をこなしながら新橋に居酒屋「肉蔵でーぶ」を経営している。今年から巨人一軍打撃チーフコーチを務める。

デーブ大久保チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCKa1VlSq1WwdSQWv4JFdgxg

デーブ大久保ツイッター
https://twitter.com/daveohkubo
デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

元楽天監督、現解説者の「デーブ」こと大久保博元氏の連載コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング