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立浪和義のコラム

セで打率上位を走る坂本勇人と大島洋平

 

3.4月の月間MVPとなった大島。初受賞だった


内角のさばきがいい大島


 3.4月の月間MVPが発表され、中日大島洋平が打率.372、42安打の好成績を評価され、チームは最下位ながらセの打者部門で選ばれています。大島は5年連続100安打以上をマークし、能力の高いバッターですが、打率は14年の.318が最高と、ややムラがありました。

 もともとセンターから逆方向にうまく打てるタイプですし、チームの低迷もあって、まだ、それほど極端な内角攻めはされていませんが、例年以上にインサイドをうまくさばいている印象がありますね。多少、調子を落としても、大島の場合、足を使った内野安打もあります。最後まで気持ちを切らさず、かつ故障がなければ、自己最高の打率を残すことも十分可能じゃないでしょうか。

 5月に入ってからハイアベレージで打ちまくり、その大島を一気に抜いたのが、昨年の首位打者、巨人坂本勇人です。5月11日時点で.381、5月の月間打率.552もすごいですね。

 アベレージヒッタータイプの左打者の大島と長打力もある右打者の坂本。もちろん、違っている面もたくさんありますが、2人に限らず、いいバッターの好調時には共通点もたくさんあります。

坂本は投手には最大の脅威


坂本は5月に入って大爆発。打率も急上昇だ


 まず、2人とも始動が早い。だからバタバタとボールを追いかけていかない。さらにインサイドアウトのスイングができているので、バットを面のように使うことができ、ヒットゾーンも90度すべて使えます。内角球でも逆方向に強い打球を打ち返すこともできていますね。5月10日、坂本の阪神戦[東京ドーム]の3回のホームランはその典型でした。

 坂本は、しばらく続いていた不振から昨年完全に抜け出し、今年もそれを維持しています。オフに下半身を重点的に鍛えたという話をしていましたが、スイングを見ていても、力強いし、下半身を非常にうまく使っています。もともとタイミングの取り方は抜群ですし、今年は構えで昨年より重心を少し下げて、さらにぎりぎりまで引き寄せようという意識を感じます。坂本の場合、もともとの技術に加え、パワーもありますから、ホームランも出る。投手にしたら、いまピンチで一番打席に迎えたくないバッターと言えるでしょうね。

PROFILE
立浪和義/たつなみ・かずよし●1969年8月19日生まれ。大阪府出身。PL学園高からドラフト1位で88年中日入団。1年目からショートのレギュラーをつかみ新人王、ゴールデン・グラブに。その後、95年から97年とセカンド、03年にはサードでゴールデン・グラブに輝き、96年にセカンド、04年にサードでベストナインを手にしている。09年限りで引退。通算2586試合2480安打、135盗塁、打率.285。487二塁打は日本球界最多記録でもある。
立浪和義の「超野球論」

立浪和義の「超野球論」

そのときどきで気になった選手や試合、さらに、私が感じたポイントについて書いていきたいと思います。野球をより深く知りたいという方、また、もっともっと野球がうまくなりたいという中学、高校生のみなさんにも参考になる連載になればと思っています。

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