
日本ハムは「投手・大谷」が開幕には間に合わない。これがどう影響するか
いよいよ、2017年セ・リーグのペナントレースが開幕する。果たして開幕ダッシュを決めるのは? 開幕時の各球団のチーム仕上がり度を見ていこう。
北海道日本ハムファイターズ
≪開幕チーム仕上がり度≫=60点
V2への戦いは苦難の船出となりそうだ。エースの「投手・
大谷翔平」が開幕に間に合わないほか、
大田泰示、
淺間大基らもケガで戦線離脱。新加入のエスコバー、
村田透もオープン戦でピリッとせず不安はぬぐえない。その一方で明るい材料は、初の開幕投手を務める
有原航平が過去最高の仕上がりで「3.31」のマウンドに上がれそうな点。また好調を維持してきたルーキーの
石井一成、2年目の
横尾俊建が開幕一軍キップをつかみ、若い力がチームの窮地を救う起爆剤となるか。
福岡ソフトバンクホークス ≪開幕チーム仕上がり度≫=85点
野手は競争を勝ち抜いたベストメンバーが開幕のラインアップに並ぶ。注目は
柳田悠岐-
内川聖一-
デスパイネと並ぶ新クリーンアップ。その後ろにも
中村晃、
松田宣浩が並び、破壊力抜群の打線となった。
細川亨の抜けた捕手は髙谷裕亮、
鶴岡慎也に加えて
甲斐拓也が若手から抜擢。オープン戦打率.500と打撃でもアピールしており、出番は増えそうだ。投手はハイレベルな6枚がそろった先発陣に対して、
森福允彦(現
巨人)が抜け、
スアレスが故障で間に合わない中継ぎ陣に不安を残す。抑えの
サファテは盤石なだけに、早い段階で勝利の方程式を確立させたい。
千葉ロッテマリーンズ ≪開幕チーム仕上がり度≫=90点
オープン戦で12球団トップのチーム防御率1.46、86得点をマーク。絶好の形で開幕を迎える。中でも新人・
有吉優樹が開幕切符をつかむなどリリーフ陣の堅固さが増し、先発陣が崩れても早めの継投で常に勝機を探ることができる。攻撃陣は昨季不振だった
大嶺翔太、
伊志嶺翔大らが好調でプラスアルファの戦力となりそう。左肩脱臼でチームを離れていた
清田育宏の復帰も朗報だ。
伊東勤監督の巧みな采配も含め、限られた戦力を最大化するための準備は整っている。
埼玉西武ライオンズ ≪開幕チーム仕上がり度≫=70点
左肘頭骨折で戦列を離れている
森友哉だが、一軍復帰は6月以降となる見通し。正捕手育成プランに狂いが生じたのは痛い。さらに昨年の盗塁王・
金子侑司も右スネ痛のため開幕アウト。ただ、外野手に関しては
木村文紀、
田代将太郎といった中堅選手がオープン戦で好結果を残したため大きなマイナスにはならないか。投手陣は6番手が定まらない状況。4月23日までは週5試合で先発は5枚で足りるため、その間に見定めたい。セットアッパーの新外国人・シュリッターもオープン戦でピリッとしなかったため不安が残る。
東北楽天ゴールデンイーグルス ≪開幕チーム仕上がり度≫=50点
上位進出へ向けて戦力補強を図ったものの、早くもそのプランが揺らいでいる。まず開幕投手に決まっていた
岸孝之がインフルエンザで登板回避。先発ローテ入りが確定だった
安樂智大も故障で開幕絶望となった。当面はいる投手でやりくりしていくしかない。野手では負傷していた正捕手・
嶋基宏が開幕に間に合いそうで、野手のレギュラー陣がそろって開幕を迎えられるのがせめてもの救い。当面は攻撃陣のサポートが必要になりそうだ。
オリックス・バファローズ ≪開幕チーム仕上がり度≫=80点
巻き返しの準備は整った。エース・
金子千尋、
西勇輝を筆頭に、順調な仕上がりを見せる投手陣。新助っ人・コークに
黒木優太、
澤田圭佑の2人の新人がオープン戦で好投し、投手陣は強固な布陣に。オープン戦16試合の防御率は2.04と結果も出ている。攻撃陣は四番の
ロメロがオープン戦打率.316と好調も、T-岡田、
吉田正尚の不振が気になるところ。ただ、オープン戦で25犠打を記録し、キャンプから取り組むチーム打撃が浸透。若手も台頭し、反攻の気配が漂う。
写真=高塩 隆