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プロ野球回顧録/ドラフト9位列伝

楽天のドラフト9位・高梨雄平が初勝利で思い出した浪速の春団治

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4月6日のソフトバンク戦、1回無失点で新人初勝利を挙げた高梨



 4月6日、プロ野球は新人たちの活躍で沸いた。

 全6試合で11人が出場。ロッテは、先発した佐々木千隼日本ハム戦(ZOZOマリン)で勝利投手となり、2番手で登場したドラフト5位の有吉優樹が初ホールドを挙げた。

 さらに楽天も、試合開始が13時と早かったこともあり、Koboパーク宮城でソフトバンク相手にドラフト9位・高梨雄平が二番手登板で、佐々木より前に今年の新人初勝利、ドラフト5位の森原康平が2つめのホールドを記録している。

 やや番外編とも言えるのが、DeNAのドラフト9位・佐野恵太。始球式セレモニーで、ダチョウ倶楽部・上島竜平が投じた球を〝間違って〟打ってしまい、もみあいの後、お約束の仲直りのチューで球場を沸かせた。試合では代打登場で四球を選び、梶谷隆幸のⅤ打につなげ、ラッキーボーイ的存在となった。

 ただ、佐野はオープン戦では好調を維持していただけに、今度は上島の唇ではなく(?)、バットで、しっかりボールをとらえ、球場を沸かせてほしい……。

 2人の姿から過去のドラフト9位の出世組は思い出した。

 1人は、DeNAの二軍巡回コーチ、浅野啓司。福山電波工高から67年ドラフト9位でサンケイ(現ヤクルト)に入団し、1年目から50試合に投げて8勝を挙げた。その後、巨人にも在籍し、通算では86勝116敗10Sをマークした快速球右腕だ。

 打者の出世頭は、川藤幸三だろう。福井県若狭高からドラフト9位で阪神に入団。快足外野手として頭角を現し、その後は代打の切り札に定着。豪快な性格もあって〝浪速の春団治〟とも言われ、人気者になった。通算211安打で現役19年もまた、よく考えるとすごい数字だ。

 さて、今年のドラフト9位たちはどのような活躍をし、どのような成長を遂げるのだろうか。

写真=BBM

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