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DeNA先発投手に黄信号。チャンスをつかむのは誰だ?

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4月23日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)に先発した水野は8回を無失点、8奪三振の力投だった


 シーズン開幕から約1カ月。借金生活から抜け出し、Aクラス入りを狙いたいDeNAに衝撃が走った。4月26日、先発投手の大黒柱である石田健大が遠征先の甲子園で左ヒジの違和感を訴え、一軍登録を抹消されたのだ。

 石田は初の開幕投手を任されるなどプロ3年目にして責任感も芽生え、投手陣の先頭に立ちチームをけん引してきた。4月22日の中日戦(横浜)では、今季初勝利を挙げたばかりだった。その試合後、ヒジに違和感と張りを覚えたという。

「今までに経験をしたことがない初めてのヒジの感覚です。万全な状態で戻ってきたい」と左腕エースは悔しさをにじませた。シーズンはまだ長い。今は焦らず治療に専念する時期だろう。

 チームにとっては石田の離脱は大きな痛手だ。さらに先発で2勝をマークしている外国人右腕・クラインも制球力に課題を残し、ファームでの調整を命じられている。つまり、現状で先発ローテの椅子が「2つ」空いている状態だ。

 当然ファームにいる投手は目の色を変えている。空いた椅子に納まるのは誰になるのか?ファームの成績から判断すると以下の4人が候補だろう。

【イースタン・リーグ成績】
三嶋一輝 4試合1勝2敗25回 防御率3.60
久保康友 4試合1勝1敗19回 防御率2.37
平良拳太郎 4試合1勝1敗18回1/3 防御率4.91
水野滉也 3試合1勝0敗14回 防御率0.64
(4月27日現在)

 この中で有力なのがドラフト2位ルーキー・水野滉也。札幌日大高の1年時に右ヒジの故障でサイドスローに転向すると眠っていた才能が開花。東海大北海道キャンパスでは4年春に出場した大学選手権で注目を集めると、侍ジャパン大学代表に選出され日米大学選手権のマウンドも経験した。

 右サイドから投げ込まれる最速147㌔の真っすぐに、キレのあるスライダーが武器。投げっぷりのよさを評価され、今年ドラフト2位で入団。しかし、春季キャンプでは調整の遅れから二軍スタート。

 4月に入ると実戦でその力を見せ始め、4月23日のイースタン・日本ハム戦(鎌ケ谷)では、8回を無失点に抑える好投を見せた。試合後すぐに一軍の練習に合流しており、一軍昇格とプロ初登板の期待が高まっている。遅れてきたドラ2右腕に注目だ。

文=滝川和臣 写真=川口洋邦

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