
四番の門田はこの年41本塁打をマーク
4月28日、京セラドーム。オールドファンの目が心なしか潤んでいるように見えた。
ソフトバンクが1980年南海時代、
オリックスが78年途中から96年までの近鉄時代の復刻ユニフォームを着用して挑んだ試合だ。ともに大阪を本拠地とし、いまなお根強い人気を誇っている。
近鉄は、このユニフォームで3度の優勝を飾っているが、ややマニアックなのが南海の80年モデル。前期5位、後期6位、トータル最下位と低迷し、縁起が悪いとなったのか1年限りとなったモデルだ。
もしかしたらの選択理由は、80年の4月28日時点のチーム事情。この日、オリックスの前身である阪急と西宮球場で戦い、7対4で勝利。実は4月終了時点では首位に立っていたのだ。あの年は5月以降、大失速したが、今回は3戦のみということもあり、“縁起がいい”と解釈したのかもしれない。
なお、同年の監督は
広瀬叔功。ベストオーダーは一番サード・
藤原満、二番ライト・
新井宏昌、三番レフト・メイ、四番DH・
門田博光、五番センター・
久保寺雄二、六番ファースト・
片平晋作、七番セカンド・
河埜敬幸、八番キャッチャー・
黒田正宏、九番ショート・
定岡智秋、エースは
山内新一だ。
浪商高から入団した“ドカベン”こと
香川伸行がキャンプから話題を集め、7月上旬一軍昇格。8日の近鉄戦では20年ぶり史上3人目のプロ初打席初本塁打を場外に運んでいる。
写真=BBM