
四番が打てばチームは勝ち、沈黙すれば負ける。良くも悪くもDeNAは筒香のチームだ
一昨年は3勝14敗1分けで史上最低の勝率(.176)に沈み、昨年も7勝11敗と負け越し、浮上のきっかけにすることができなかった。今シーズンは、交流戦をAクラス進出、優勝争いへの足がかりとしたいところだ。開幕カードとなる
日本ハムには、過去2年で6連敗と分が悪いが、何とか白星を重ね、序盤から波に乗っていきたい。
DH制が採用されるビジターでの試合では、これまで二塁に入れ替わりで入っていた
田中浩康と
石川雄洋のどちらかを指名打者に起用、七番と八番に置き、九番にはペナントと同様に
倉本寿彦という流れで下位打線からチャンスメークしていきたい。代打の切り札・
下園辰哉を先発で出場させても面白いだろう。また、四番・
筒香嘉智を指名打者で起用し、
荒波翔を左翼で先発させるオプションも考えられる。
打線のキーマンは何といっても筒香だ。徐々に本来の打撃を取り戻しつつあるが、全開まであと一歩というところだろう。主砲のバットが本塁打を量産すれば、チームの勢いは加速する。
投手陣では、左ヒジの違和感で登録を抹消されている
石田健大がブルペンでの投球を再開。ファームでの実戦にも登板しており、交流戦中の一軍復帰も期待できる。
開幕から勝ち星に恵まれない
今永昇太、
井納翔一の実績ある2投手が先発の軸となるが、パ・リーグの打者と初対戦になる、濵口遥大、
ウィーランドがハマる可能性はある。先発ローテ当落線上にいるクライン、
熊原健人は結果を残さないと後がない。二軍には
久保康友、
水野滉也、
三嶋一輝が先発候補として控えている。
リリーフでは、中継ぎに回っていた山﨑康晃が5月末にクローザーに返り咲き、安定した投球を見せている。中継ぎでは防御率1点台の
砂田毅樹、一時は抑えを務めた
パットンが勝ちパターン。
三上朋也と
田中健二朗が不安定なのが気になるが、交流戦を前に一つの形は出来上がっている。
毎年パ・リーグの強さが際立ち、セ・リーグの球団が苦戦する傾向にある交流戦で、一つでも多くの勝利をものにし、ペナント上位の
阪神、
広島、
巨人に食らいついていきたい。
写真=BBM