
保土ヶ谷球場のスタンドでは複数スカウトが神奈川球児のポテンシャルを確認している
5月31日に発売となる『高校野球マガジン⑦』は、7月8日に開幕する今夏の神奈川高校野球を特集する。
保土ヶ谷球場が熱気に包まれていたのは、グラウンド上だけではない。NPBスカウトが陣取るスタンドも、春の段階でヒートアップしていた。スピードガンを構え、映像を撮影するため、ビデオを片手に視察するプロ関係者たちの目は、真剣である。神奈川は説明するまでもなく、将来の日本球界を背負う金の卵たちの「巣窟」と言われる。超高校級の逸材がしのぎを削っているのだ。
今夏の最大の注目は名門・横浜高で1年夏から主力メンバーだった
増田珠。右投左打の野手が飽和状態にある現状、どこの球団もノドから手が出るほど欲しい右打ちの外野手である。その魅力はバットだけでなく強肩、俊足とポテンシャルの高さが詰まる、万能プレーヤーであること。同じ横浜高の好捕手・
福永奨も、ドラフト候補にリストアップされている一人だ。
このほか、『高校野球マガジン⑦』では一躍、今夏にスターに上り詰める可能性がある有力選手を取り上げた。
昨夏準優勝、同秋は神奈川を制した慶應高は、1年秋から中心選手だった
森田晃介(3年)と、
正木智也(3年)と最上級生が軸だ。
さらに、夏の神奈川をヒートアップさせるヒーロー候補生の名前を挙げよう。
本田仁海[星槎国際湘南高3年]
石井 涼[三浦学苑高3年]
柿崎颯馬[桐蔭学園高3年]
最速146㌔の本田は今春4強進出。140㌔台中盤を投げ込む石井は急成長を遂げ、シュアな打撃を見せる柿崎も鋭いスイングを見せる。
どこよりも熱い、夏の神奈川から目が離せない――。
文=岡本朋祐 写真=菅原 淳