
ウイニングボールを手ににっこり。帽子のツバ裏には「氣」と書かれているが、いまもグラブに刺しゅうで入っている文字だ
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は7月14日だ。
4月の4勝0敗から一転、不振が続いていた
オリックスのエース・
金子千尋が7月12日の
日本ハム戦(京セラドーム)で久々の7勝目を挙げた。金子は2015、16年と7勝で終わっており、ひとまず、そこには並んだわけだ。
2010年7月14日、
ロッテ戦(千葉マリン)は、その金子が大記録を達成した日だ。いまもパ・リーグタイ記録である3試合連続完封である。1995年のグロス(日本ハム)以来で、球団としては、65年阪急時代の
米田哲也以来の記録となる。
この年、実は序盤戦は調子が今一つで、この勝利で7勝7敗の五分。ただ、ここから勝ち星を積み上げ、結果的にキャリアハイの17勝を挙げている。
ひるがえり、17年の金子が、この同じ7勝目をきっかけに、後半戦でどこまで巻き返すことができるのか。チームの浮沈の大きなカギにもなってくるはずだ。
なお、この記録達成を掲載した『週刊ベースボール8月2日号』は通算3000号記念号。金子は「愛読しています。最初に見るページは、やくみつるさんの4コマです」とうれしいコメントをしてくれている。いまもご愛読いただいてると信じています。
写真=内田孝治