
トラッキーとレオに集中砲火を浴びた“謎の魚”。やはりネコ科は天敵か……
ZOZOマリンで7月15日に行われたオールスターゲーム第2戦。地元の
ロッテ勢が躍動し、パ・リーグの3対1の勝利に貢献した。先発マスクをかぶった
田村龍弘は、
則本昂大を筆頭に圧巻の投球を見せたパ・リーグ投手陣をしっかりとリード。球宴初出場の
二木康太は自己最速151キロをマークして2回を無失点に抑え、キャプテン・
鈴木大地は逆転の足掛かりとなる三塁打&ダメ押しの本塁打を放った。
ロッテの
伊東勤監督も試合後、「見せ場を作って、地元でしっかりアピールできた。こういう環境が成長と自信につながる」と指揮下の選手たちを称え、労った。
が、もう1人、いやもう1体、千葉を代表して球場を盛り上げたモノがいる。そう、ロッテの新マ
スコット“謎の魚”だ。ハイライトは4回表終了後の「魚つり」だろう。賞品である「魚の詰め合わせ」を体に張り付け、12球団のマスコットたちから逃げ惑うという、“謎の魚”にとってはまさに命を懸けたデスゲームだった。
結果はやはりというべきか、魚には目がないネコ科のトラッキーとレオに早々とつかまり、口から骨だけを飛び出させる“第3形態”となってさらに逃げるも、最後はトラッキーに「魚の詰め合わせ」を奪われた。詰め合わせの魚が“謎の魚”の切り身なのかは定かではないが……。
5月28日の
オリックス戦(ZOZOマリン)で第2形態を披露(要は初登場)して以降、“謎の魚”の勢いはとどまるところを知らない。国内の情報メディアだけでなく、MLB.com内の「Cut4」やイギリスBBCのホームページ版といった海外メディアも、その
シュールな姿とパフォーマンスを取り上げている。グッズを出せばすぐに完売、果てはツイッターのなりすましアカウントまで現れた。
必殺技の発動を予告していた7月18日のオリックス戦(ZOZOマリン)では側転からのバック転を披露。とあるスポーツニュースに登場した際には華麗な鉄棒の腕前を見せつけ、身体能力の高さをうかがわせていたが、やはりこの魚、ただ奇妙な動きをするだけではなかった。
まだまだどんな能力を隠し持っているのか分からない、その底知れなさがたまらない。そろそろ『週刊ベースボール』としても、“謎の魚”に独占インタビューを敢行する必要があるのかもしれない。その実態を丸裸にすることは、野球専門誌としての使命だと感じるのだ(『週ベ』としての公式見解ではなく、筆者の勝手な思い込みです)。
文=杉浦多夢 写真=高塩隆