
やや表情が引きつっているようにも……
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は7月22日だ。
2007年、前年の優勝&日本一を置き土産に引退した
新庄剛志(
日本ハム時代の登録名はSHINJO)のあと、日本ハムの背番号1を受け継いだのが、同じ外野手の
森本稀哲だった。同年は全試合出場で打率も初の3割、攻守でリーグ連覇に貢献し、さらに新庄の後継者らしく、さまざまな仮装パフォーマンスでも沸かせた。
翌08年7月22日は、札幌ドームで試合前に「ひちょりイリュージョン」を披露した日だ。日本ハムの「WE LOVE HOKKAIDO シリーズ2008」中のイベントだった。レフトスタンド、バックネット裏、マウンド近くにダミー人形が次々登場し、最後、バックスクリーン最上部から本人がワイヤにつるされ、グラウンドへ。ファンは大いに沸き、試合も
ロッテに3対2と勝利した。
新庄はのち数々のパフォーマンスについて「やって結果を出さなかったら何を言われるか分からないでしょ」と自身を追い込む意味でやっていたと明かしたが、森本は引退後のインタビューで「とにかく見ている人が楽しいと思ってくれれば。ウケるか、ウケないかだけです」と笑っていた。
ただし、同じインタビューで「僕は技術よりも自信がなさ過ぎて結果が出せなかった選手でした。そんな自分から自信を引き出してくれたのが新庄さん。自信を大きくしてくれたことで、一気に結果が出るようになりました」とも語っているから、その言葉もまた、リップサービスが入っているのかもしれない。
写真=BBM