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ドラフト会議物語

【ドラフト会議物語08】島本、湯口、佐伯の高校生ビッグ3は1位で指名【70年】

 

今年は10月26日に行われるドラフト会議。毎年、金の卵たちが、どの球団へ進むか大きな注目を集める“一大イベント”で、さまざまなドラマも生まれる。今年で53年目を迎えるドラフト会議の歴史を週刊ベースボールONLINEでは振り返っていく。

一番成功したのはヤクルト


1年前、近鉄に入団した太田(左)と島本の「コーちゃんコンビ」


1970年11月19日
第6回ドラフト会議(日生会館)

[1位選手(×は入団せず)]
南海   島本講平 (箕島高)
巨人   湯口敏彦 (岐阜短大付高)
広島   佐伯和司 (広陵高)
大洋   野口善男 (法大)
東映   杉田久雄 (中大)
阪神   谷村智博 (鐘淵化学)
近鉄   市橋秀彦 (九州工高)
ロッテ  樋江井忠臣(中京高)×
中日   氏家雅行 (大府高)
西鉄   高橋二三男(新日鉄広畑)
阪急   小松建二 (大昭和製紙)
ヤクルト 山下慶徳 (河合楽器)

 大学、社会人が不作と言われ、甲子園で活躍し、高校生ビッグ3と言われた島本講平、湯口敏彦、佐伯和司の3投手が注目されたが、結果的には指名順どおり1位の3番目までに3人がきれいに消えた。

 三沢高から近鉄入りした太田幸司同様、甘いマスクで若い女性ファンが多く、“第2のコーちゃん”と言われた島本は、のち野手に転向し成功、佐伯も先発ローテに入り込んだが、湯口は一軍登板のないまま病死している。

 一番成功した球団はヤクルトだろう。3位で“小さな大打者”若松勉(電電北海道)、8位でアンダースローの会田照夫、10位で勝負強いバッティングを見せた杉浦享(愛知高)を獲得している。

 ほか阪急2位に完全試合男の今井雄太郎(新潟鉄道管理局)、巨人3位にコンコルド打法の淡口憲治(三田学園高)、広島5位に75年優勝の胴上げ投手・金城基泰、南海8位に、のち日本ハムに移籍し、四番を打つ柏原純一(八代東高)らの名前もある。

 中日3位の三沢淳(江津工高)は社会人に進み、都市対抗で優勝してから入団した。

<次回に続く>

写真=BBM
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