早くも約3カ月後に2019年のペナントレースが始まる。各球団、補強もほぼ完了したが、頂点に立つ陣容をそろえることができたか。各球団の優勝へのシナリオは――。 
2019年こそフル回転を目指す小川
青木宣親の復帰により打線の厚みが増し、攻撃力を武器にしてセ・リーグ2位に躍進した
ヤクルト。だが、レギュラーが固定されている反面、選手層は決して厚くない。
坂口智隆、青木、
雄平、
バレンティンはいずれも30代半ばを迎えており、この中から故障者が出れば、大幅な戦力ダウンは免れない。
また、チームの最重要課題となっているのは、先発投手陣の再建だ。2018年シーズン、チーム唯一の2ケタ勝利はブキャナンだったが、10勝11敗の負け越し。同年、右ヒジ手術で出遅れた
小川泰弘には、19年こそは開幕からのフル回転が求められる。これらの弱点を補うべく、補強にも着手している。先発候補としてベテラン右腕・
寺原隼人を
ソフトバンクが入団し、さらには救援の
秋吉亮をトレードで放出し、
高梨裕稔を
日本ハムから獲得。外国人ではブキャナン、ハフが残留し、新たに
マクガフ、
スアレスの両右腕を迎え入れた。
ブルペンはクローザーの
石山泰稚、18年最優秀中継ぎ投手の
近藤一樹を筆頭に、
中尾輝、
梅野雄吾など若き才能も開花し始めている。投手陣がある程度計算できれば、自慢の攻撃力を前面に押し出した戦いで4年ぶりリーグVの機運も高まるはずだ。
写真=BBM