
報道陣に囲まれトレーニングする荒木。左は安田コーチ
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は1月7日だ。
今年も各球団の新人自主トレ始動の時期となった。おそらく
日本ハム・
清宮幸太郎の一挙手一投足はマスコミが目を皿のようにし、追いかけるはずだ。
過去にも、幾度となく大騒ぎになった新人自主トレがある。その中でも最大級の1つが1983年1月7日、
ヤクルト・
荒木大輔だ。
清宮の大先輩で、早実のエースとして5季連続甲子園出場。甘いマスクもあって「ダイちゃん」のニックネームで女性ファンに大人気だった男だ。ヤクルト入団が決まってから球団ファンクラブへの入会申し込みが殺到。元旦の荒木家には、どうやって住所を調べたのか年賀状が2000通。1月20日には早くも個人後援会まで誕生している。
この日は、神宮の室内練習場をメーンにした練習だったが、暖冬もあって、神宮外苑でたっぷり汗をかきながらランニングも。その姿を、100人を超えるマスコミが必死に追いかけた。
「疲れました。先輩から初日は楽だぞと言われましたが、僕にはきつかった」と荒木。
見守った
安田猛コーチは「体も柔らかいし、いいんじゃないですか」と称賛しつつ「温室育ちなのか、精神面が少し心配」とも話していた。
写真=BBM