オリックス戦で見せていた安定感

新天地でさらなる進化ができるか
2017年の記録の裏側に迫る短期連載。第3回は
増井浩俊だ。
一段落したFA戦線の中で、一番ホッとしているのは
オリックス・
福良淳一監督かもしれない。
絶対的守護神・
平野佳寿が海外FAを行使した後、まだ平野残留の可能性も残っていた時期だが、
日本ハムの抑え・増井浩俊を獲得することができたからだ。
17年の増井は、52試合に登板し、6勝1敗、防御率2.39。10年の入団以来402試合に投げ、33勝28敗110S129H、防御率2.70。33歳とベテランではあるが、まだまだ衰えは感じられない。
加えて相性もある。17年の増井はオリックス戦8試合に投げ、失点、自責点とも0、しかも8イニングに投げて15奪三振だから奪三振率は16.88となる。さらに詳しく見ていくと、許したヒットが
吉田正尚の1本、四球がT-岡田への1とすさまじい安定感だ。
オリックスの打者の苦手意識も当然あったはず。いろいろな意味でいい補強だったと思う。ただし増井は前年、対
西武も防御率0.00、対
楽天も1.50とカモにしたが、対
ソフトバンクは防御率4.50、
ロッテは3.97と打ち込まれている。オリックスがVを目指すなら、その守護神として君臨するための課題は、まだまだある。
写真=BBM