すさまじいスイングからホームランを量産した
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか紹介していく。今回は3月11日だ。
巨人の
斎藤雅樹が「えーっ!」という顔をした。2001年3月11日、
西武─巨人のオープン戦(東京ドーム)だった。1回表、斎藤が投げたストレートに西武の新外国人
カブレラがバットを出すと、打球はセンターに。最初は大きなセンターフライかと思ったが、巨人のセンター・
松井秀喜の頭上あたりでグンとひと伸び、バックスクリーン左に飛び込む130メートルの特大弾となった。
これが来日初本塁打。「四番? そうなると思うよ」とは試合後の西武・
東尾修監督。メキシコ、台湾でもプレーし、ハングリー精神もある。筋肉隆々、腕っぷしの太さからも、見るからに「只者ではない」雰囲気があった。
「だいぶ慣れてきた。タイミングがピタリと合ってきた」とカブレラ。シーズン開幕後もケタ外れの特大弾を打ちまくり、最終的には49本塁打をマークしている。
写真=BBM