開幕セレモニー後、ハーレーで登場したSHINJO
雪の残る北の大地に春が訪れた。
2006年3月25日、
日本ハムにとって球団初となる札幌ドームでの開幕戦が行われた。相手は
野村克也監督率いる
楽天だ。
開幕セレモニーの後、まずはSHINJOのハーレー激走に始まる選手紹介で幕開け。世界一となった第1回WBC日本代表の
小笠原道大が初回に先制のソロ本塁打を放ち、同点にされた直後の4回裏、
稲葉篤紀、
高橋信二のタイムリーで勝ち越した。
キャンプ中から「1点を取りにいく野球」をテーマに掲げていたヒルマン監督は2回無死一塁の場面ではSHINJOに送りバントのサイン(失敗)。個々の力に頼りがちだった前年までの戦いとの違いを見せた。
投手起用での「進化」が現れたのは、2点リードで迎えた8回だ。7回1失点の金村暁を引き継いだトーマスが先頭打者を歩かせると、すぐさま
武田久にスイッチ。前年終盤に大ブレークした小兵右腕がピンチを断ち切り、新守護神
MICHEALが9回を締めた。球数制限を掲げていた一方で、継投のタイミングが遅れがちだったヒルマン監督。従来ならトーマスをひっぱり火傷をしていたかもしれないが、来日4年目にして信念より結果を重んじる決断をしたことがうかがわれた。
日本ハムは翌日も勝利。まだ、誰も予感しらしていなかったが、SHINJOラストイヤーでの北海道初の優勝、さらに日本一の“奇跡”に向け、好発進を切った。
写真=BBM