これは週べ編集部の逡巡と決断をつづった超不定期連載である。たぶんに言い訳がましい内容が含まれているので興味ない方は読み飛ばしてください。 急きょ、衣笠さんの追悼企画を

これは本誌でも使用予定の衣笠さんの写真
火曜日、久々の休みと決め、パソコンを家に置き、日帰り温泉でゆっくりすることにした。
月曜で前号『打線特集』と『週べ60周年記念
阪神特集』が校了。さらに今週作業号は『ドラフト候補特集』だ。アマチュア担当のOがフル回転してくれているので、個人的には、かなり負担が少ない1週間となるはずだった。
目玉は、東洋大の
甲斐野央(投手)、
中川圭太(内野手)、
梅津晃大(投手)の座談会で、候補選手60人カタログなど鋭意制作中。アマチュア企画は、ほぼ校正作業しかしていないが、よく思うのは時代による名前の変化だ。フリガナなしでは読めない名前が増えてきた。
いかん、いかん、仕事は忘れよう。
しかし、だ。ぬるめの湯に長くつかり、芯からポカポカした後だった。脱衣所に戻り、携帯を手にするとメールが入りまくっている。世界の鉄人・
衣笠祥雄さんが亡くなったという。
すぐ笑顔が思い浮かんだ。いつもニコニコとし、本当に優しい方だった。私も年に一度ほどのペースだが、何度かインタビューをさせていただいた。具合が悪いという話は聞いていたが、まさか……。
すぐさまバスタオルを腰に巻きつけ、電話だ(温泉の後は簡単に汗が引かない)。前カラーのページは、すでにドラフト関係で埋まっているが、やはり巻頭で入れたい。
苦肉の策で、雑誌の真ん中のカラー8ページを前と後ろにくっつけることにした。前に4ページをプラスし、5ページを衣笠さんの追悼企画に割き、GW後、間に合うだけ早く増刊での追悼号の発行を社内稟議にかけ、通してもらった。1月の
星野仙一さんに続き、今年2冊目となる。
今週は、プロ野球のゲームでもいろいろあった。4月25日、1955年以来の
巨人20得点には驚いたが、ほかでも2ケタ得点が2チーム。これを個人的に「シンクロ現象」と名付けている。シーズンの中で、不思議なことに僅差のゲームばかりの日、サヨナラの多い日が必ずある。投手のローテがほぼ週一の時代なので、エース格の登板日、谷間の登板日で似た展開になることもあるかもしれないが、それだけではない何か感じることは多い。
ここで4月27日時点での本誌来週発売号の予定を発表! 前は衣笠さん追悼からドラフト特集、後ろカラーは、『逆襲の準備は整った!』で巨人、
日本ハムをピックアップ。あとは『序盤戦の謎』とし、阪神の盗塁1などの理由に迫ってみたい(理由があれば、だが……)。
好調
西武については、この勢いは落ちないだろうと判断。次週作業で埼玉移転40周年と合わせ、大特集を組むことにした。
そうそう世間ではゴールデンウィーク合併号といううらやましいこと、いや、もったいないことをしている雑誌も多いが、週べはGWも無休! 5月2日発売も9日発売もあります。
文=井口英規 写真=BBM