
甲子園が似合う男ではある
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は5月18日だ。
少しずつではあるが、ふたたび輝きを放ち始めた
中日・
松坂大輔。ただ、この男が一番似合うマウンドは、ナゴヤドームでもメットライフドームでもなく、やはり甲子園ではないだろうか。
1998年、横浜高時代の松坂は甲子園で11勝無敗。まさに甲子園の申し子だった。
西武入団後、初めて公式戦で甲子園のマウンドを踏んだのが2005年5月18日、この年から始まった交流戦の
阪神戦だった。
しかし2回裏、一死一塁から
桧山進次郎に投じた149キロの速球がシュート回転し真ん中付近に入ると、桧山は逃さず中越えの2ラン。「簡単に投げ過ぎた」と松坂は反省した。さらに5回裏にもバッテリーミスで1失点し、2対3で完投負け。甲子園で初めての負けとなった。
「決して投げやすいマウンドではないんです」と松坂。4回裏には
金本知憲から史上114人目の通算1000奪三振を記録したが、試合後、笑顔はなかった。
写真=BBM