プロ野球の歴史を彩った伝説のプレーヤーの打撃フォーム、投球フォームを連続写真とともに紹介。今回はトルネード投法で三振の山を築いた近鉄時代の野茂英雄だ。 驚異的な奪三振率

近鉄・野茂英雄の連続写真1

近鉄・野茂英雄の連続写真2

近鉄・野茂英雄の連続写真3

近鉄・野茂英雄の連続写真4

近鉄・野茂英雄の連続写真5

近鉄・野茂英雄の連続写真6

近鉄・野茂英雄の連続写真7

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近鉄・野茂英雄の連続写真9

近鉄・野茂英雄の連続写真10
独特の“トルネード投法”を武器に1990年、近鉄に入団した野茂英雄。新人ながら投手タイトルをほぼ総なめにし、優勝は逃しながらMVPにも輝いている。特に奪三振287は2位に100個以上の差をつけ、奪三振率も10.99と驚異的だ。球種は150キロ超の剛速球とすさまじい落差を誇るフォークのほぼ2種類だった。
フォームの写真を見てみよう。胸を張って背筋を伸ばし、腕を高々と上げるワインドアップから、グラブを隠すように体をひねり、打者に背中を見せる。そこから、お尻から打者に向かうようにし、大きく足を回し、時間を作りながらステップしていく。
ひねりを解くため、最初は横に回転していくが、途中からタテの回転に変え、右ヒジをトップまで上げていく。その際、“操縦かん”になるのが左のヒジだ。高い位置から抱え込むようにし、横からタテの回転に変える。
ステップが広い分、下半身はかなり低くなっているが、リリースの位置がとにかく高いのも特徴。また、ひねっている分、下半身が十分回ってから上半身が遅れて回っていくから、打者は非常にタイミングが取りづらい。
絶対に誰にもマネできない、野茂オリジナルのフォームと言えるだろう。
●野茂英雄(のも・ひでお)
1968年8月31日生まれ。大阪府出身。右投右打。[主なタイトル]MVP1回、新人王、最優秀防御率1回、最多勝利4回、最多奪三振4回、沢村賞1回[NPB通算成績]139試合、78勝46敗1セーブ、防御率3.15。
写真=BBM