
力投を見せた岩田
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は7月29日だ。
真弓明信監督1年目、2009年7月29日の横浜戦(甲子園)で、プロ4年目の初完封を挙げたのが、
阪神の左腕・
岩田稔だ。
「勝ててうれしいですけど、ケガで相当出遅れて、チームに迷惑をかけた。もっと勝てるようにしていきたい」
今季5試合目の先発。すでにシーズンの中間点を過ぎてつかんだ、09年初白星だった。
7回まで毎回走者を背負い、計7安打を許しながら、粘りの投球で9個のゼロを並べる。1回には不運な当たりで一死、一、三塁のピンチも、
内川聖一、
村田修一の三、四番を抑えて流れに乗った。8対0と大量リードした8、9回は三者凡退。
最後の打者を二ゴロに打ち取り、無数のジェット風船が飛び交っても派手なガッツポーズはなかった。
昨年は初の2ケタ10勝を挙げ、3月にはWBC日本代表にも選出され、活躍。ところが、帰国後に左肩痛が判明し、開幕二軍スタート。復帰へ向けたファーム調整は、約2カ月にも及んだ。
6月10日に一軍昇格。復活を遂げた初のシャットアウトも、喜びは控えめだ。
「投げる試合は全部勝って、優勝できるように頑張っていきたい」
岩田は最終的に7勝5敗とまずまずの結果を残したが、チームはCS進出ならず、4位に終わった。
写真=BBM