プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は8月12日だ。
全打順本塁打を放った選手は過去9人。基本的はDHがあるパで可能性の高い記録である。この9人の中で、もっともホームランが少ないのは近鉄ほかの
五十嵐章人で26本。
オリックス、
ロッテ、日本ハムに絡んだ選手が多い傾向もある。打順をよく変えた
仰木彬監督、バレンタイン監督の影響もそうだが、監督が頻繁に代わってチーム方針の変動が激しかったから、とも言えるだろう。
1997年8月12日は、9人の中で唯一の名球会2000安打超えを果たして、9人のうち最多287本塁打を放っている日本ハム・田中幸雄が史上3人目として全打順本塁打を達成した日だ。
田中は、この日のロッテ戦で五番に入り、2回に
園川一美から先制の16号での達成。これまでの達成者はチームのコーチでもある
古屋英夫と、当時ダイエーにいた
松永浩美。
86年入団の田中の達成は、12年で5人の監督と使われ方が異なったこと、脚力があり一、二番も打てたことが理由と言えそうだ。
「記録は知ってました。こんなタイプはなかなかいないでしょうからうれしいですよ」と田中。
なお、現在はT-岡田が全打順本塁打に王手。残るは三番だ。
写真=BBM