
西武1位指名の松本(左)とロッテ2位指名の東妻。日体大の二枚看板がプロへの扉を開いた
お互いを高め合う良きライバルであり、かけがえのない仲間。そんな2人の新たな物語が始まった日となった。
10月25日のドラフト会議。日体大の二枚看板の
松本航が西武に1位、
東妻勇輔がロッテ2位で指名された。
松本は首都大学リーグで
巨人・
菅野智之以来となる「30勝&300奪三振」をマーク。完成度、安定感では大学生投手ではナンバーワンの評価を受けていた。一方の東妻も「(松本に)追いつけ追い越せと4年間やってきた。身近にえげつないヤツがいたからここまで来られた」と、入部当初は松本に比べると粗削りではあったが、努力を積み重ねてロッテ2位の評価で、子どものころからの夢だった舞台への扉を開いた。
そんな2人がこの日の会見でも同様に口にしたのが「アイツには負けたくない」という強烈な負けじ魂。古城隆利監督も「松本は静かな中にも熱いものを内に秘めたタイプ、一方の東妻は闘志むき出しでどんどん攻めていくタイプ。そんな向上心のある2人だからこそ、刺激し合いながら今日まで来られた。プロに行ってもその関係性は続くでしょうし、まだまだ成長できると思っています」と、温かな眼差しを浮かべながらエールを送った。
奇しくも同じパ・リーグのチームとなり、1年目から投げ合う可能性も高い。切磋琢磨してきた2人が織り成すライバルストーリーには、まだまだ続きがある。
文=松井進作 写真=椛本結城