
日米野球でMLBオールスターズのメンバーとして凱旋登板するドジャースの前田健太
古巣のマウンドで、今季習得し強打のメジャー・リーガーたちを手玉にとったツーシームが、どういう変化を見せるのだろう。若き侍ジャパンを相手に快投を見せるか――。
日本シリーズが終わり、オフシーズンに入る前にもう少し野球が堪能できそうだ。11月8日、
巨人とのエキシビジョンゲームを皮切りにMLBオールスターズが来日する。そのメンバーにドジャースの前田健太投手が選出された。11月13日にはマツダスタジアムで侍ジャパンとMLBオールスターズの第4戦が行われる。ここで前田投手が凱旋登板をするかもしれない。
「2018年は“先発”でチームに貢献するという充実感を味わって、世界一になりたい」と昨オフに語っていたが、今季も中継ぎとしてワールド・シリーズに進出。惜しくも2年連続で世界一を逃してしまった。今回の中継ぎ起用も、昨年同様チーム事情によるもので、実際に首脳陣は来季の先発投手の一人として考えていることも明かしている。もちろん本人もシリーズ後に「来年は先発として投げ切りたい」と抱負を語っている。
昨オフに「新しい何か(変化球)を持つことが必要で、それができつつあります。ただそれができたら公表します」という話を聞いていたのだが、それがチェンジアップだった。ワールド・シリーズ後に「(今季は)チェンジアップを改良して、左打者を苦にしなくなった。成長できていると思う」とコメント。この凱旋でこのチェンジアップがどれほどの威力なのか、侍ジャパンの打者をどう打ち取るのか楽しみであるし、日本での好投が来季に先発での活躍につながっていくに違いない。
文=椎屋博幸 写真=Getty Images