
プロでの大成を目指す清水
ヤクルトからドラフト1位指名を受けた国学院大の最速151キロ右腕・
清水昇が11月18日、都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金9000万円、年俸1400万円で仮契約した。
その席で提示された背番号は「17」。清水は「歴代、すごい方がつけているイメージ。背番号負けしないように。『ヤクルトの17番は清水』と覚えていただけるように頑張っていきたい」と決意を新たにしていた。
ヤクルトの「17」といえば、
松岡弘の印象が強い。1968年に前身あるサンケイアトムズに入団した当初は「25」だったが、翌年から「17」に。右のエースとして台頭すると、78年には16勝を挙げて球団初のリーグ優勝、日本一に貢献した。通算191勝をマークした大投手であり、対
巨人34勝というGキラーとしても知られている。
その後は
川崎憲次郎、
川島亮らが背負ったが、最近ではこの番号がマウンド上で躍動するシーンが見られていない。2015年に
ロッテからFA移籍したサウスポーの
成瀬善久がこの番号を着けたが、4シーズンで6勝しか挙げられず、今オフに戦力外となり退団した。
「外れ外れ」の1位で、ほかのドラ1と比べれば注目度は落ちる清水だが、プロはもちろん実力勝負。自らの右腕で、再びその価値を高めたいところだ。
文=富田 庸 写真=BBM