
1年目の松井は結局、57試合に出場して打率.223、11本塁打、27打点だった
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1992年12月6日だ。
9ケタの契約金が、スーパールーキー・
松井秀喜(星稜高)に対する
長嶋茂雄監督のメッセージだった。
この日、ドラフト1位で
巨人が交渉権を獲得した松井と仮契約を結んだ。契約金は1億2000万円、年俸720万円(いずれも推定)。当時、球界のスタンダードにはなっていた契約金1億円だが、高校生ルーキーとしては、初めての大台突破だった。巨人としても、球団史上最高額だ。
契約金1億円――この9ケタの数字に届くかどうかは明らかな“差”があった。それは即戦力として球団が期待しているかどうかの“答え”といってもいいだろう。
つまり、巨人は10年に一人といわれる大器の将来性に加えて、即戦力としても期待していると仮契約の席ではっきりと示したわけである。
「やっと巨人の一員になったと自覚することができました。高校生だから、ということは考えていません。1年目からチャンスがあれば、すぐにでも試合に出たいという気持ちです」
松井本人も9ケタの契約金に込められたメッセージを十分に理解しているようだった。仮契約後の記者会見では高らかに“即戦力宣言”をしてみせた。
写真=BBM