
グラウンド内外で先頭に立つ青木
自分のこと以上に熱く語ったのは、チームに関する要望だった。
青木宣親が12月13日、都内の球団事務所で契約更改交渉を行い、現状維持の3億3000円でサインした(金額は推定)。メジャーから7年ぶりに古巣復帰を果たした今季、チームトップの打率.327をマーク。それでも「満足できない。勝つための1本を打ちたい」と、リーグ優勝、日本一への意欲を口にした。
それと同時に、練習の環境、施設の改善へ向けた話し合いも行った。ランニングマシンの導入や、クラブハウスの風呂の改善など。「室内練習場にはエアコンがつくそうなので、だいぶ楽になります」と笑顔を見せた。これらの要望は自分のためというより、若手選手の台頭を促すことが目的だった。
「1人でも多くチームに必要な選手になってほしいし、それが
ヤクルトを強くすることになる」。1月には
上田剛史、
西浦直亨、
村上宗隆ら後輩を連れてロサンゼルスで自主トレを行う。ベテランと若手が一体となって勝てる集団になるため、「青木イズム」惜しむことなく注入するつもりだ。
文=富田 庸 写真=BBM