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初の大台到達にも満足はしていない
プロ17年目へ向け、意欲がみなぎっている。
ヤクルトの
雄平は昨年末、4000万円増の1億円で契約を更改した(金額は推定)。2003年ドラフト1位左腕で、野手転向は10年。17年目の1億円到達は球団史上最遅。「夢」の大台に「転向したときは想像できなかった」と感慨深げに振り返った。投手から野手に転向して年俸が1億円に到達したのは、過去に
石井琢朗(元大洋ほか、現ヤクルトコーチ)、
福浦和也(
ロッテ)、
糸井嘉男(元
日本ハム、現
阪神)と数例しかない。
2018年シーズンは強力打線の中で、主に五番の役割を担い、勝利に貢献してきた。ただし、すべてが順調だったわけではない。
青木宣親の加入で外野の定位置争いが激化し、一時はベンチスタートも余儀なくされた。それでも代打で球団新記録となる6打数連続安打をマークするなど、求められた仕事を全う。坂口の一塁起用により、盤石な上位打線が完成した。
もちろんこれで満足したわけではない。18年は125試合に出場し142安打、11本塁打、67打点、6盗塁、打率.318。得点圏打率.356はリーグ2位の数字だった。「どうしても、試合数が足りない部分があった。全試合に出たい」と明言。「攻守走で力を出し切っていない。もっと練習して、レベルアップしていきたい」。19年に35歳を迎えるベテランだが、向上心に衰えは見られない。雄平のさらなる活躍が、チームをさらに上へと押し上げてくれそうだ。
文=富田庸 写真=BBM