
昨季に続き、一軍キャンプスタートが決まった巨人の松原聖弥。今季は支配下選手として、堂々のレギュラー取りを目指す
2月1日のキャンプインまで10日を切り、各球団から続々とキャンプメンバーが発表されている。
3度目の指揮となる
原辰徳監督を迎えた巨人も、1月21日に一~三軍メンバーを発表。2月3日には紅白戦が行われることも決まり、各地で自主トレ中の選手たちは早くも緊張感を漂わせている。21日発表時点(※当日までメンバーの入れ代わりあり)の一軍メンバーを見てみよう。
■投手(17人)
山口俊、
高橋優貴、
澤村拓一、
菅野智之、
岩隈久志、
野上亮磨、R.
クック、
田口麗斗、
鍬原拓也、
桜井俊貴、
谷岡竜平、C.C.メルセデス、
今村信貴、
吉川光夫、T.
ヤングマン、
高田萌生、
大江竜聖 ■捕手(3人)
阿部慎之助、
小林誠司、
炭谷銀仁朗 ■内野手(7人)
吉川尚輝、
中島宏之、
坂本勇人、
岡本和真、C.
ビヤヌエバ、
田中俊太、
山本泰寛 ■外野手(7人)
陽岱鋼、
丸佳浩、
亀井善行、
重信慎之介、A.
ゲレーロ、松原聖弥、
和田恋 実績のある選手や、ベテラン選手に調整を委ねる特別班は採用されない。その理由は明白で、現場に戻ったばかりの原新監督が先入観なく戦力を見極め、ベースとなるメンバーを固めていこうと考えているからだ。さすがに3日の紅白戦は若手中心のものになる予定だが、「実力至上主義」が指揮官のモットーであり、結果を出せば一軍実績に乏しくとも抜擢はあり得る。
その点で、今回のメンバーでおもしろいのが投手の高田、外野手の松原、和田の一軍スタートではないか。
高田は先発タイプで、昨季のイースタン・リーグ最優秀防御率、最多勝利、勝率第1位の投手3冠を獲得した右腕。先発ローテーションの6番手候補で、昨秋は日米野球開幕直前に行われたMLBオールスターチームとの親善試合で先発のマウンドを任されていることからも期待の高さがうかがえる(この試合は原監督が指揮)。
一方の松原、和田も昨季ファームで結果を残した2人だ。松原はイースタン記録を塗り替えるシーズン134安打を放ち、和田は本塁打王と打点王の堂々2冠。外野は丸の獲得でセンターこそ埋まっているが、
長野久義が人的補償で
広島に移籍したこともあり、両翼は空いている状況で、このプレシーズンで最も注目を集めるポジションだ。外野手が例年よりも多め(昨春は2月1日時点で5人)に割り振られているのも首脳陣からのメッセージだろう。
松原は一軍未出場、和田も昨季ようやくデビューを果たしたばかりだが、彼らには一軍レギュラーを争う資格は十分にある。まずは2月3日にどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。楽しみだ。
文=坂本 匠 写真=BBM