
広島市民球場の最後の一軍の試合にファンが大勢詰めかけた
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2009年3月22日だ。
オープン戦としては異例のほぼ満員のスタンド(2万6083人)。それは広島市民球場に最後の別れを告げようとするファンだった。
この日に行われた広島対
阪神戦は、同球場での広島の一軍メンバーが戦う最後の試合。前年9月28日の最後の公式戦(対
ヤクルト)ほどの熱気はなかったが、「新球場で会いましょう」のボードを持ったファンの表情が実ににこやかだったのに象徴されるように、公式戦最後の試合が涙いっぱいなら、こちらは笑顔いっぱい。広島市民球場の“最後”は明るく閉じられた。
試合は0対3とリードされた広島が6回裏に
嶋重宣の同点3ランで追いつき、3対3の引き分け。嶋は「最後というのは複雑な気持ちもあるが、これだけのファンが入って本当に興奮した」。ブラウン監督も「寂しさはあるけど、移る楽しみもあるね」と言った。
写真=BBM