12球団の監督、コーチは年齢、選手時代の経歴、実績もバラバラ。週刊ベースボール3月18日号で、彼らが現役時代の全盛期にあると仮定し、球団別にベストナインを選んでみた。
最終回は、セ・リーグ最下位
阪神をピックアップし、紹介する。異論反論も多いと思うが、ご勘弁を。
打線は非力も堅守と投手力で勝負

攻守の軸は矢野監督
投手
[先発]
4年連続2ケタ勝利の長身右腕
金村曉 Satoru KANEMURA
[投手コーチ/43歳]
1995─10
日本ハム・阪神 右右
271試合登板、89勝81敗2S、防御率3.89
187センチの長身。00年代日本ハムのエースとして活躍
[中継ぎ]
圧倒的な安定感を誇る右腕
福原忍 Shinobu FUKUHARA
[投手コーチ/43歳]
1999─16阪神 右右
595試合登板、83勝104敗29S、防御率3.49
選手として前半は先発。後半中継ぎとしての安定感光る
[抑え]
先発でも中継ぎでも活躍
安藤優也 Yuya ANDOH
[育成コーチ/42歳]
2002─17阪神 右右
486試合77勝66敗11S、防御率3.56
福原同様、先発スタートで中継ぎに回っても活躍
[捕手]
2度の優勝に貢献した強打の捕手
矢野燿大 Akihiro YANO
[監督/51歳]
1991─10
中日・阪神 右右
1669試合、1347安打、112本塁打、16盗塁、打率.274
投手の信頼度は抜群。勝負強い打撃での貢献度も高い
[一塁手]
ファンに愛されたハマちゃん
濱中治 Osamu HAMANAKA
[打撃コーチ/41歳]
1997─11阪神・
オリックス・
ヤクルト 右右
744試合、580安打、85本塁打、17盗塁、打率.268
未完に終わったが右の大砲として期待され背番号31も
[二塁手]
堅守が光ったバイプレーヤー
藤本敦士 Atsushi FUJIMOTO
[内野守備走塁コーチ/42歳]
2001─13阪神・ヤクルト 右左
1101試合、619安打、14本塁打、27盗塁、打率.251
守備力は絶品。先輩
金本知憲のいじられ役でもあった
[三塁手]
勝負強き堅守の職人
高代延博 Nobuhiro TAKASHIRO
[二軍チーフコーチ/65歳]
1979─89日本ハム・
広島 右右
917試合、772安打、57本塁打、54盗塁、打率.256
派手さはないが堅い守備と勝負強さでチームに貢献
[遊撃手]
華麗な守備で牛若丸とも
久慈照嘉 Teruyoshi KUJI
[内野守備走塁コーチ/50歳]
1992─05阪神・中日・阪神 右左
1199試合、811安打、6本塁打、51盗塁、打率.257
華麗な守備で1年目から活躍
[左翼手]
「10.8」で活躍の外野手
清水雅治 Masaji SHIMIZU
[ヘッドコーチ/55歳]
1989-02中日・
西武 右右
951試合、362安打、13本塁打、124盗塁、打率.244
俊足外野手。負けた中日側だがあの「10.8」では2安打
[中堅手]
内外野で光った守備職人
平野恵一 Keiichi HIRANO
[打撃コーチ/40歳]
2002─15オリックス・阪神・オリックス 右左
1260試合、1184安打、18本塁打、40盗塁、打率.279
体を張ったプレーで内外野とも超一流。打撃もいい
[右翼手]
パワーと元気の
新井貴浩の弟
新井良太 Ryota ARAI
[二軍打撃コーチ/36歳]
2006-17中日・阪神 右右
630試合、298安打、40本塁打、5盗塁、打率.238
大成したとは言えないが身体能力は抜群。女性人気も高かった
[指名打者]
攻守に粘り、85年日本一に貢献
平田勝男 Katsuo HIRATA
[二軍監督/60歳]
1982─94阪神 右右
979試合、633安打、23本塁打、19盗塁、打率.258
猛虎史屈指の遊撃手だが、今回は指名打者。打は粘り強い
打順
(遊)久慈照嘉
(三)高代延博
(中)平野恵一
(一)濱中治
(捕)矢野燿大
(指)平田勝男
(右)新井良太
(左)清水雅治
(二)藤本敦士
攻守とも矢野次第
投手陣は先発が日本ハムで活躍した金村暁。二、三番手が
香田勲男(二軍投手コーチ)、左腕の
高橋建(二軍投手コーチ)とした。
中継ぎ、抑えは福原忍、安藤優也と並べたが、逆順番でもいい。ほか中継ぎなら右のサイドハンド・
伊藤敦規(トレーニングコーチ)もいる。
捕手はもちろん現監督の矢野燿大だ。頭数はいるが決め手を欠く投手陣の力をうまく引き出したい。矢野は打線でも五番に置き、ポイントゲッターの活躍を期待する。
藤井彰人(バッテリーコーチ)、
日高剛(育成兼分析担当コーチ)、
山田勝彦(二軍バッテリーコーチ)と捕手出身者が多いが、矢野はフルイニング出場と考え、彼らは代打要員。
内野はファーストが濱中治。未完の大砲の覚醒に期待だ。セカンドは藤本敦士、サードは高代延博、ショートは久慈照嘉と堅守の選手が並び、投手陣を支える。セカンドでは平野恵一も名手だが、こちらはやはりアグレッシブな守備で沸かせた外野に回し、センターとした。
ショートは激戦だ。85年の日本一メンバー、平田勝男もいるが、ここは1年目からレギュラーとなった久慈に委ね、平田は指名打者になってもらった。久慈、平田はともに現役時代、“牛若丸2世”と呼ばれた男たちでもある(牛若丸は天才遊撃手・
吉田義男の異名)。
外野の残り2枠は、レフトが清水雅治、ライトが新井良太だ。
写真=BBM