
904試合連続フルイニング出場の世界記録を樹立した金本
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2006年4月9日だ。
プロである以上は、グラウンドに立ち続けていたい。結果を出し続けていたい。その思いだけで、ここまで来た。
この日、横浜戦(大阪ドーム)で、
阪神・
金本知憲が904試合連続フルイニング出場の世界新記録を樹立した。カル・リプケンの持つ903試合に前日の同カードで並び、そしてこの日、抜き去って世界の頂点に立ったのだ。
試合後には盛大なセレモニーが行われた。スタンドには“プラチナ・チケット”を手に入れた虎党たち。阪神、横浜両軍の選手が見守るなか、記念の盾や花束、そして、前記録保持者のカル・リプケン氏からはビデオメッセージとバットが贈られた。
マイクの前に立った金本は、何度も「感謝」という言葉を口にした。強い体に産んでくれた両親に、神様に、使い続けてくれた歴代の監督たちに、体のケアをしてくれた人たちに、もちろんファンに……。
チームでは「アニキ」と呼ばれ、慕われている金本。「僕にとって“休む”とは、仕事を放棄すること」という男は、まさに鉄人だった。
写真=BBM