新元号「令和」が発表され、平成のカウントダウンが加速している。
今回は、シリーズで平成元年の1989年から2018年まで、年度別にMVP、ベストナインを選んでいる。
この手の企画では、いつも書いているのだが、あくまで編集部選定。異論反論は多いと思うが、ご容赦いただきたい。
なお、当連載は土日は休み(ほか時々休憩)。
原辰徳監督は就任初年度優勝
2002年(平成14年)
セ(1巨人2
ヤクルト3
中日4
阪神5
広島6横浜)
パ(1
西武2近鉄3ダイエー4
ロッテ5
日本ハム6
オリックス)
※日本一は巨人
巨人は前年2001年限りで
長嶋茂雄監督が勇退し、
原辰徳監督に禅譲。大きな補強なく、現有戦力の底上げを行った。今からは想像できないが、原監督は線が細く、監督に不向きの声も少なくなかった中での門出だった。
ペナントレース序盤の主役は、
星野仙一新監督の阪神。開幕の巨人戦に連勝し、そのまま7連勝。首位を走ったが、サッカー日韓ワールドカップ期間の変則日程中に失速した。
一方、ここから独走態勢に入ったのが「巨人愛」を掲げた原巨人。四番・
松井秀喜が打ちまくり、8月には11、15、21日と阿部慎之助がサヨナラを打ち(本塁打、本塁打、二塁打)、「最高です!」も話題となった。
そのまま首位でゴールを切り、松井がMVP、
上原浩治が最多勝、古武術を取り入れた
桑田真澄が最優秀防御率に輝いた。
パでも
伊原春樹新監督率いる西武が90勝、2位に16.5ゲーム差の優勝。一番に定着した
松井稼頭央がトリプルスリー、四番の
カブレラは日本タイ(当時)の55本塁打でMVPにも輝いている。投手陣では守護神・
豊田清が防御率0.78と安定していた。
日本シリーズは巨人が西武に4タテで日本一に。
MVPは巨人の松井秀喜

50本塁打を記録。三冠王にも迫った
2002年(平成14年)
本誌選定MVP
松井秀喜(巨人) 日本ラストイヤーに50本
打率は2位ながら50本塁打、107打点でタイトル奪取。日本一決定の2日後、衝撃のFA宣言、その後、ヤンキース入りが決まった。
本誌選定ベストナイン
[先発投手]
上原浩治(巨人)
26試合17勝5敗0S(初出訂正)、防御率2.60
最多勝と最高勝利。8完投もあって年間を通して安定
[抑え投手]
豊田清(西武)
57試合6勝1敗38S、防御率0.78
抑え転向2年目。57試合中、同点または逆転された試合は2試合だけ
[捕手]
阿部慎之助(巨人)
127試合133安打18本塁打73打点4盗塁、打率.298
巨人の捕手としては87年
山倉和博以来の規定打席到達。8月3度のサヨナラ打
[一塁手]
カブレラ(西武)
128試合150安打55本塁打115打点4盗塁、打率.336
111四死球と警戒されながら前年の近鉄・ローズに続き55本塁打
[二塁手]
今岡誠(阪神)
122試合160安打15本塁打56打点0盗塁、打率.317
野村阪神の劣等生が覚醒し、一番打者に定着
[三塁手]
中村紀洋(近鉄)
140試合150安打42本塁打115打点2盗塁、打率.294
腰痛に苦しみながら全試合出場で打ちまくった
[遊撃手]
松井稼頭央(西武)
140試合193安打36本塁打87打点33盗塁、打率.332
スイッチヒッターで初のトリプルスリー達成
[外野手]
松井秀喜(巨人)
140試合167安打50本塁打107打点3盗塁、打率.334
福留孝介(中日)
140試合186安打19本塁打65打点4盗塁、打率.343
内野から本格コンバート。打撃改造で確実性をアップ
ローズ(近鉄)
138試合145安打46本塁打117打点5盗塁、打率.272
カブレラとホームランで競って、打点王は獲得
[指名打者]
和田一浩(西武)
115試合140安打33本塁打81打点5盗塁、打率.319
捕手からコンバートされ、五番定着で大活躍