
200勝達成で花束を掲げた村田
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1989年5月13日だ。
ウイニングボールが一塁手・
愛甲猛のミットに収まるのを目で追いながら、
ロッテ・
村田兆治は22年間苦楽をともにしてきた右腕を、少し照れたように天に突き上げた。39歳と5カ月。
若林忠志(毎日)の39歳8カ月に次ぐ、史上2番目の“高齢200勝達成投手”の誕生だ。
このシーズン、4月9日の
西武との開幕戦で完封勝ちし、200勝に王手をかけた村田だったが、次の16日の近鉄戦は延長11回の末に6対7で負け、30日の
日本ハム戦にも4回でK0。村田にとって“三度目の正直”で200勝を手にした。
68年の初登板から82年5月7日までに156勝した村田だが、そこで右ヒジを痛めたため、157勝目は85年4月14日。約3年もブランクを置いたため、22年かかった200勝。「よくここまで来られたなというのが正直な気持ちだよ」と村田は実感を込めて言った。
写真=BBM